お蕎麦の種類に「信州そば」がありますが、1種類のそばを指すのではなく、長野県(信州)で作られた蕎麦
全体の事を指すという事をご存知でしたでしょうか?良いソバが採れる長野県では美味しいお蕎麦がたくさん
あり、作り方や蕎麦の打ち方、食べ方、ソバ粉の種類、ソバの実の産地は違えど、どれも立派な「信州
そば」となります。「美味しい信州そばが食べたい!」と思っても様々な種類があるので、まずは食べ歩き・
食べ比べしてみてくださいね。










信州そばの種類

長野県の地域ごとに色々な信州そばがあるのでいくつかご紹介しましょう。

長野地域の信州そば「更科そば」

ソバの実を挽いた際に一番最初に出る香りの強い蕎麦粉を使用した信州そば。粘り少なめでツルっと喉越しが
良く、香りも良いのが特徴。名前の由来は信州の更級(蕎麦の産地)と保科家の漢字を合わせたことから。
現在でも人気が高く、長野地域以外でも食べられるお蕎麦屋さんがあります。

上小地域の信州そば「ダッタンそば」

別名「苦蕎麦」と呼ばれるダッタンそばは一般的なそばよりも苦味が強いとされています。ダッタンそばに使用
されるソバの実は長野県の北部や北海道で生産され、寒い土地でもしっかりと育つ特徴があります。ポリフェノールの一種で
ある「ルチン」が豊富に含まれており、動脈硬化や高血圧の予防にも効果的。

松本地域の信州そば「とうじそば」

栄養豊富で風味が良いソバの実を使用した「とうじそば」は新鮮な季節の野菜たっぷりのお鍋に蕎麦入り投じ籠を入れて、
湯がいて食べる伝統のお蕎麦。ホッコリ体も温まるので寒い時期に食べるのもオススメ。長野県のあらゆる地域で食べることが
できます。

諏訪地域の信州そば「寒晒しそば」

幻のそばと言われる「寒晒しそば」は作り方にこだわっており、季節を通して蕎麦本来の旨みを堪能できます。9月~11月頃に
収穫したソバの実を袋保存、寒さの厳しい時期に10日間程度清流に浸します。その後、冬の太陽と風にさらして乾燥させ、数ヶ月
熟成させたら寒晒しそばに使うソバの実の完成。蕎麦の雑味がなく、風味も豊かで蕎麦通にも人気があります。

他にも「新行そば」「小海そば」「長和そば」「霧下そば」「天神そば」「凍りそば」などの信州そばがあります。そば単体で食べるのも
美味しいですが、馬刺しやお寿司、天ぷら、山菜と一緒に食べるのも絶品。質の良いソバの実が採れる長野県の名店お蕎麦をぜひ食べ歩きして
みましょう。